かつて個人顧客の方をむいていた三井住友銀行のサイン認証の凄さ

[追記: 2022/10/04] Tポイントカードと統合というニュースが流れてきました。
この記事はサイン認証を紹介する記事であり、三井住友銀行を推奨するものではありません。


みなさん、ニュースや三井住友銀行のニュースリリース見ましたか?

個人のお客さま向け取引における「サイン認証」の導入について

これはいいですよねー。
銀行が採用するなら、指静脈認証(指紋認証)よりは、こっちが流行って欲しいですね。


サイン認証(署名認証)のいい所

サイン認証のいい所は、生体認証と似ていて、紛失する心配がない事が挙げられます。
書くという「行為」は落とせませんからね。

ただ、生体認証と違い、最大の利点があります。
それは、盗難される可能性が極めて低い事です。
生体認証は盗まれる可能性はありますが、サイン認証は、「行為」ですから、強引に奪えません。
筆跡を一生懸命に真似されたり、脅されて一緒にATMに行ったりするぐらいです。
生体認証の場合は、指や目が奪われる可能性がありますから、この違いはとても大きいです。


銀行の顧客を考えると、生体認証よりサイン認証

私は、さんざん銀行の指紋認証をdisってきましたが、それは、銀行が顧客の方を向かず、お金の方に向いているからです。

暗証番号・印鑑に変わる認証の必要性は確かにありますが、それを生体認証にするのは愚かです。
確かに、自分の体をパスワード代わりにするなら、本人しか引き出せないので不正な引き出しはなくなると考えたのでしょう。

そこが顧客の安全を考えていない間違いなのです。
生体認証は、紛失はしませんが、盗難はありえます。
そして、盗難された時は、最悪の結末しか想定できません。

一方、サイン認証なら、どんなに最悪の状況でも、脅されて一緒にATMに引き出しにいくという状況です。 これなら、顧客の生命は守られるので、いいでしょう。
お金より命ですよね。


唯一気にするなら、筆跡の真似にどれだけ強いかという所

私が、10年以上前、大学に通っていた時、研究室の大学院生の人の研究テーマがサイン認証でした。
その時、ちょっと見せてもらったものでさえ、触った限り、真似に対して完璧に防げるようになっていました。

しかし、サイン認証の欠点は、真似にどう対処するかという所です。
この三井住友銀行のものは、真似に対する対処もしているように見受けられるので安心でしょう。

しかし、流行した時に、真似に対して脆弱なサイン認証システムが登場するかもしれません。
そのサイン認証が信頼あるシステムかどうかという点だけは注意していく必要があります。